イタリアン・ナイト

2021/07/12Bruxelles.Comments: 0

ユーロサッカー、昨日で終了いたしましたね。
ワタクシ、昨日はそりゃもう大変な一日でございましたよ・・・。
何もなければワタクシも我が家の男子2名と一緒に試合を観るつもりだったんですが、まさかの事態で観るも何もになっちまいまして。
実は火曜日頃から臀部の痛みがありまして、このキリキリと来る痛みがもうツラいの。この原因ってのがまさにユーロサッカーでSeanたちがTV観戦するんで（このときはSeanのマブダチもいたんで男子3名）ワタクシは一人追い出されてテーブルの椅子で時々チラ見しながらNetflixを観ていたんですが、おそらくこのせいで臀部をやられたんじゃないかと。そんなわけでで、自分なりに痛みのツボを探してピップエレキバンを貼れるだけ貼ってたんですが、昨日の朝母に電話してこのお尻の痛みを訴えたところ、母をお世話してくださっている職員さんが「それ、坐骨神経痛ですよ、私もやりましたから分かります〜」って。ええ、もしかしたらそうかな〜とは思ってたんですがやっぱりね・・・。とにかく一日中ず〜っと痛いんでパラセタモルのDafalgan（一般的な痛み止め）を飲んでみたけど効いてるような雰囲気がないんでPaulになにか強いヤツはないかと聞いてみれば、そう言えば前に学校の同僚がコイツはよく効くと言ってくれたのがあると出してきてくれたんで、おおそりゃいいそれを飲んでみようとDafalganと一緒に服用。ついでにサイトで坐骨神経痛に効くツボを調べてSeanにお小遣いを餌にツボマッサージをやってちょうだいとひ〜ひ〜言いながらもやってもらったところ、ちょっとだけ痛みが和らいだような気がしたようなしないような。まあとにかくあまりに痛くて朝ごはんのシリアルを食べようと首を下げるとイタタタとなるくらいだったんですの、お分かりになります？（今日お医者さんに言ってこの薬のことを聞いてみたらどうやらワタクシには強すぎた＆合わなかったらしいとの話・泣）
とりあえず、お昼ごはんを食べてBozarまでエクスポジションを観に行くことになってたんでサクッとお出かけ（このエクスポジションについてはまた後日詳しく）。なかなかおもしろいエクスポジションだったんでみんなでおもしろかったね〜と車で帰途に就いたワタクシたち。そこでワタクシもよせば良いのにPaulが詳しく知りたいと言ってた作品の紹介を車中で読み上げようとしたところ、道路がガタガタで揺れるのなんのって、そのせいで文字が飛んじゃって読むのに苦労したんざます。この時点でワタクシすんごい嫌な予感がしたんですが、すぐにはおかしくならなかったんでアラ気のせいだったのかしらと思っておりました。そしたら家が近くなって来たところでザ〜っと冷や汗が出てきまして。ヤダちょっとこれってもしかしてあのいつものヤツ？ええ、ワタクシ車に酔うと大変になことになるんですの。この冷や汗はその前触れで、要は血圧が一気に下がったってことなんざんすね。その後はもう頭が痛くなってくるやら目が回ってるみたいな気がするやらお腹も痛くなってくるやらで、家に到着した途端におトイレ直行ざんすよ。
それがだいたい3時半ごろでしたかね・・・。その後はもうゲロゲ〜ロの連続攻撃で7時半くらいまで一体何回ベッドとおトイレ往復したのかしらみたいな状態で、ワタクシ、ウィンブルドンの男子決勝を観たかったんだけど結局最後のインタビューのところしか、しかも横目でちらっと観ただけで、ベレッティーニが寂しそうな顔してたんでああこれはジョコビッチが優勝したのねと確認してベッドへ直行。その後は疲れ切ったのともう何も出すものがなくなったので寝込んじゃったワタクシ。
実はワタクシ夜寝るときは耳栓をするのがお約束。なにしろ隣でPaulが地鳴りのようないびきをかいてくれるんでこれがないと安眠できないんざます。

しかし、今回は寝落ちしちゃったんで耳栓はしておりませんでした。ぼんやりとは何か聞こえてはいたものの目をさますほどでもなくうつらうつらとしていたワタクシを覚醒させたのはご近所から聞こえてきた歓声というか叫び声と言うか。うおおおおお〜とかその手の歓声ざんす。よ〜く聞いてみると「ブラーヴォ、イターリア！」とか叫んでるじゃありませんの。時間を見れば9時半あたり。おお、これはもしやユーロサッカーでイタリアが点を入れたんだねと合点したワタクシ。どうやらこの歓声はご近所レストランChez Musetteから聞こえてくるような。おそらくこの日のためにこの辺在住のイタリア人が集まったのかもしれぬ。イギリス人はいないのね、と思ったらそうだイギリス人はWarterlooにいっぱい住んでるからそのへんでガッツリ集まっているに違いない。この歓声の後しばらく静かだったんでマッチ終わったのかしらと思ったら、まだなにやらふ〜！とかひい〜！ああ〜！とか聞こえてくるんで、おおもしやこれは延長線にでも突入したのかと想像するワタクシ。もうね、これは実況なんて観てなくても歓声だけで様子が読めてしまうサッカーの試合。この歓声による実況めいたものを聞きながらオエッオエッとえづきながらももう出るものなんてないワタクシ、ムカムカしながらもじっとベッドで外の様子を聞いてたらまたしても静かになりましてね・・・。おや決着が着いたにしては静かだなと思ってたらまたざわざわしてきまして。これはもしやPK合戦か？そしたらまたキャ〜！とかおう〜！とか聞こえてくるじゃありませんの。PKだけにそれはは〜とか言うガッカリ感満載のため息だったりもあったりするんですが、しばらく耳を澄ませてたら数十分後ぎぇええええ〜！という雄叫びと「ビバイタ〜リア〜！！！」とかなんだか良く分かんないけどイタリア語の叫び声が聞こえてきまして、ああこれはイタリアが勝ったのねと分かった次第です。その後どこかでパーンパーンと爆竹だか花火だかが弾ける音がしたりこういうマッチの後のお約束、車がパーパーとクラクションを鳴らして通りを走ったりそりゃもううるさかっだざんす。でもなんと言っても一番うるさかったのはレストランですかね・・・。ワタクシもこのあと速攻で耳栓いたしました。実は途中で耳栓してみたんですが、あの騒音がピタリと聞こえなくなりまして、何デシベルくらいをカットできるんだろうと感心したもんですが、まあマッチの行方も知りたいし騒音で判断しようじゃないかと決めたワタクシざんす。結局男子2名はTVを12時近くまで観てたらしくPaulが戻ってきたときに時計を見たら00:00だったんで早速「Paul、サバを冷凍庫に入れてくれる？」とワタクシ。ええ、本当はこの日サバの竜田揚げをしようと思ってたんですの。それがこんなことになってできなくなったんで冷凍しなきゃとゲロゲロの体でもしっかり覚えてたワタクシって主婦の鑑かしら（笑）。
さて、今朝Seanに昨日のマッチはどうだった、最後はPKだったんじゃないのと聞いてみたら案の定。最初に得点したのはイングランドでワタクシが歓声を聞いた9時半頃にイタリアが1点返して同点、延長で決着つかずPKでイングランドの若い選手3人が失敗して決まったんだそうな。偶然にもこの失敗した3選手が黒人だったんでSNSで人種差別のコメントが大量に書き込みされたらしい。そんなね、誰がやっても失敗することがあるだろうに、たまたま黒人だったからって人種差別するのはどうよ。FIFAには厳罰処置をしていただきたいざんすね。
そうそう、このサッカー選手の人種差別問題、今フランス代表のグリズマンとデンベレが2年前に日本のホテルで日本人スタッフをからかったビデオが出回って人種差別と炎上してるみたいざんすね。でもって場外でもParis在住の言語学者とワタクシよく知らないんですが有名人らしい日本人男性と舌戦というかなんかそんなのしてるらしいんですが、まあフランス語って奥が深いんざんすよ。この方々の間ではputainをどう発音するかから始まってそれが若者言葉だから年寄りにはわからんのは勉強不足ゆえとかなんとかで言い合いしてるみたいざんす。でもね、ワタクシに言わせればフランス語をカタカナ表記しようとすること自体が難しいんで、ピュータンだのピュタンだのそもそも無理があるんだから原語で勝負したらいかがと言いたいざんすね。ワタクシが大昔にParisの語学学校で習ってた頃の先生がとても可愛らしい女性だったんですが彼女がマルセイエでして、この彼女が何かに付けて「ピュッタ〜ン、〇〇・・・」と言っておりましたが、彼女的にはお行儀が悪いんじゃなくてマルセイユやその近辺のフランス人ってほぼほぼこんな感じで何かに付けてピュッタ〜ンと言っちゃうんざますよ。あ、でもこの場合もピューとは伸びないですわね（笑）。それにしても、この言語学者の方、強い強い（笑）。まあ専門分野なんでそこをたかがフランスに住み始めて4年かそこらのおっさんに勉強不足って言われればムカつくであろう。しかも自称学者とか言われたらもう怒髪天突いちゃうでしょうよ。でもね、この学者の方、最初にこのフランス人サッカー選手の人種差別の話を出したときにこの件についてブログを書いた辻仁成氏のことを例に出されたんですが、よくご存知じゃなかったらしく「自称作家」と思われる、なんて書いてらしたんですが、自分が自称と言われると切れるという・・・。辻仁成氏と言えばすばる文学賞でデビューして第116回芥川賞を受賞、日本人として初めてフェミナ賞の外国小説賞も受賞されたれっきとした作家なんですが、自称作家呼ばわりって・・・（この件については何も訂正とかお詫びとかしてないみたい・・・プライドが許さないのかしら・笑）。ちょっとというかか〜な〜り失礼なんじゃないかと。
まあ何はともあれ人種差別は良くないんで、早いとこ決着つけていただきたいなと。
そんなわけで昨夜はワタクシのイタリアン・ナイトだったのでありました。ちゃんちゃん。

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