Seanとワタクシのスタージュ初体験
Pâquesのヴァカンス2週目も後残すところ2日となりまして、俄然春らしくなってきたブリュッセル。
春らしくなったと同時にワタクシの花粉症の症状もまた活発になり・・・。どうやら今年は目の方が先にチクチクが始まったかと思ったらくしゃみ連発へと移行して・・・と、ま、典型的な花粉症の症状を呈しております。今日は朝からくしゃみ連発で早くも涙目状態のワタクシです(涙)。
さて、このヴァカンス2週目、Seanとワタクシは生まれて初めてのスタージュ体験をいたしました(スタージュとはヴァカンス中に共働きの家庭などが一週間単位で子供を預けて課外授業を受けるシステム)。ワタクシの方は教える方だったんですが、Seanは参加する方。もともとSeanは学校の休み時間にサッカーやったりしていたので、何やる〜?と聞くと迷わず「ミニフット!」。ミニフットってのは室内でピッチの半分くらいの大きさでプレーするサッカーですね。人数も参加者が19人でフルメンバーではないからユル〜い感じ。
そんなわけで、まずはワタクシのスタージュ体験から行ってみよう。
ワタクシの方は、先日折り紙のデモンストレーションをしたSpokenから折り紙と日本語を教えてほしいということで快く承知しまして5日間朝は9時から12時までの休憩挟んで3時間を担当いたしました。
いや、これがね、初めてでしたが疲れましたわ・・・。あ、体じゃなくて神経がね・・・。
今回ワタクシが教えたのは4人の子どもたち。8歳から12歳までの女の子二人、男の子二人。最初は3人と聞いていたんだけど(随分少数精鋭なのね)滑り込みの申し込みがあったらしく4人になったと当日に教えてもらった。ま、Seanの学校ではこの間まで9人の子供相手だったので4人だったら楽勝よ、などとナメていたら甘かった。初日の授業でまず滑り込みしたと思われる女の子、11歳のエミリーがレッスン前半の日本語を始めようとすると「えええ?日本語やるなんて聞いてない〜!」と。あのさ〜パンフレットにちゃんとorigami et japonaisって書いてありますよ?どうやらよく見ないで申し込みしたらしい。他の子供達はもともとこのスクールにいる子たちなのでちゃんと分かった上で参加していた模様。
そして初日の授業でビックリしたことと言えば男の子の一人、ジェイという子がおりまして、この子は4年生ということなんだけど歳は12歳(!)。つまり2回落第しているというね(これは2日めに発覚)。でもって、レッスン後半の折り紙になったらワタクシの指導を一切無視して折り紙を次から次に取り出して何やら折り散らかしては止め、破いては何か折ってはそのままにして、の繰り返し、青っぱなが垂れまくりで鼻くそほじったのを机になすりつけるわとやりたい放題で、ワタクシそりゃもう閉口しましたですね。クラスが終わった後でスクールの先生にその旨を直訴してみましたら、どうやらこの子は問題がある(つまり若干知恵遅れ気味)子だったそうで、いや、そういうことは先に教えておいて欲しいですわ。ま、この子についてはここでなぜ彼がこういう行為をするのか判明したので、それなりの対処をすれば良いということにはなったんですが、昨日はちょっとワタクシもびっくり仰天して思わずテンパってしまいました。それは折り紙でメンコを作りましょうとなったときのこと。一応折図を用意してあるので(一応というのは皆見ようとしないから)各々に配ってあるんだけど、ひらがなだけじゃなくローマ字とフランス語も表記してある。で、メンコにはménko(発音しやすいようフランス語風にeにアクソンを付けておいた)とふっておいたんですが、元の折図のコピーにはmenko(アクソンなし)と大きく書いてあった。これが災いしましてね・・・。このジェイ、このmenkoをでっかい声で「マ◯◯!」(すみませんね、とてもじゃないがワタクシ文字には出来ませんの)と読み上げた。ええ、確かにmeはフランス語式に発音すればマっぽい発音にはなりますが、この場合は思いっきりNGでしょうよ。それに「E」は日本語では「え」と発音すると散々説明してあるのでよもやこのような間違いをするとは思いも寄らず。この単語を耳にしてワタクシ一瞬頭のなかがスパークいたしまして「ジェイ!この言葉は日本ではそれもうものすごい下品な言葉で大人でもめったに口にしないような言葉なの!絶対口にしないでちょうだいっっっ!!!」とかなり強い口調で注意しました。ワタクシの剣幕にかなりビックリした様子で「分かりました」となったのでこれで終わるかと思いきや、しばらくたってまたしても「マ〇〇!」と言いやがりましたのよ。いやもう、これにはワタクシ怒髪天を衝きましてね。この2度めのワタクシの爆発にはかなりのインパクトがあったらしく、ジェイはべそをかき始めてしまいました。ま、ね、ワタクシもちょっときつく言い過ぎたかもしれないんですけど、でもですよ、奥さん、この単語を彼がどこかで発して、しかもその時に日本語が多少分かる人がいたりとか、いや、たとえ分かる人がいなくても周りの人にメンコを手に誇らしげに「これね〜マ〇〇っていうんだよ〜」なんて言われてご覧なさいな。でもってそれ聞いた人たちが「そうか〜それマ〇〇っていうんだね!」なんて。ああ想像しただけで頭痛が・・・。だって、教えてたのはワタクシなわけなんで、そんな言葉を教わったのか!なんて思われたら困るじゃありませんの。流石にコレについてはスクールの先生には言いませんでしたがね。恥ずかしくて言えませんわよ。あら、言ったほうが良かったかしら(汗)。
もう一つ精神的に非常に疲れたのが先の11歳エミリーがことごとく口答えをするというね。あのさ〜キミ学校で先生にもそういう態度してるわけ?それじゃ生活態度はいい点付かないと思いますわよ。3日めの授業の時に顔の部分の名前を知るために自分の似顔絵を書いてもらったんだけど、その翌日ロールプレイングをしていて彼女と彼女の相手の女の子がお休みになったんですね。別の組がロールプレイングをやってる間は退屈なのは分かるんだけどほんの数分のことなんでクラスメイトがやってるのを耳かっぽじって聞いていてほしいわけですよ。で、おかしいところがあったら指摘するとかね。しかし、彼女たちはつまらなさそうにボ〜っとしてるわけ。で、エミリーのお相手中国系のなかなか利発そうなドラリーという女の子がテキストの裏の白紙になにやら描いていたらしい。それを見たエミリー「ちょっと〜この子私の真似してる!これ、私の絵の真似よ!」といきなり文句を言い出した。ナンダナンダと見てみればドラリーはマンガというか絵を描いておりまして、その絵が前の日にエミリーの描いた絵(特に目の部分)にソックリだから真似したと憤慨しているらしいのだ。え〜と、まずポイントはそこじゃないような気がするの、キミ。レッスン中にお絵かきするのは良くないでしょ?とドラリーに注意してお絵かきを止めさせ、再びロールプレイングに戻ったワタクシ。しばらくしてふと女の子たちを見てみると今度は二人して絶賛お絵かき中(怒)。1回目はやんわりと注意しただけだったものの2回目はもうあきまへんで。二人に「ここはデッサンのクラスじゃないからそんなにデッサンがしたいならデッサンのクラスに行きなさい」と言ってやった。するとエミリー「だってデッサンのクラスはないんだもの」オイ、そういう問題じゃなくて(汗)。それでもお絵かきするのはイカンでしょうと厳しく言うと今度は「だってドラリーがやってるんだから私もやったっていいじゃない。どうしてダメなの?」コラ!アンタその考え方は間違ってるっての。このあー言えばこういう態度に頭にきたので「じゃあ聞くけどアナタは悪いことだと分かっていながらドラリーが泥棒をしたら別に私もやってもいいじゃないと泥棒するわけね?」と聞いてやった。ま、勿論答えはnonなんだけど、こっちの人間にありがちな「oui, mais…」と来るわけね。これ、「うん、でも・・・」ってやつでこれで延々と屁理屈やら自己弁護やらが続くんですよ。このoui, maisのお陰でPaulとどんだけ喧嘩することか。まあこの一件が一番頭にきたんだけど、ま〜とにかく一から十までこの子は口答えをしてくるので親は一体どういう教育してんだろうかと思いましたよ。しかもこのエミリー、折り紙をあれをやりたいこれをやりたいと言いながら4人の中で(ジェイは折り紙が大好きで滅茶苦茶ではあるが出来ないわけではない)一番不器用でどんだけ説明しても分からない、出来ないで、出来ないと自分の作った途中の作品を放り出したりする始末。いや、相手するのに疲れましたわ・・・。
ワタクシがこんな苦労をしても、どうやら好評なのは間違いなかったらしくスクールのスタッフからは大絶賛されてまた是非お願いしますと言われワタクシのスタージュは終了いたしました。ああ疲れた・・・(泣)。
ワタクシがこんな苦労をしている間Seanは毎日9時から4時までサッカー三昧でそりゃもう楽しかった様子。昨日の最終日は3時から子どもたちのこの一週間の成果を見せる発表会があるというのでカメラを抱えて参観いたしました。
まず最初はウォーミングアップ
シュートっ!
なんか体のひねりが凄いことになってはいますがいい感じにシュートしとります、Sean先生。
これをレフトとライトから数回。そしてこの後はいよいよテストマッチ。
遠いので何のためかは不明ですが皆で並んで
胸に手を当てて(でもSeanともう一人の子だけ・笑)国歌斉唱でもしてるのか?
右にいるドレッドヘアのちょっとファンキーなお兄ちゃんがコーチだそうだ。
さてチーム分けも決まってマッチ開始
白熱してるじゃないか。
実は女の子が2人混じってるそうな。
最後の方ではSean先生ゴール付近でハッスル
飛んでるし(笑)。
結局双方点が入らずドローで終了。
しかし、参加してる子たちでユニフォーム着てる子は流石にみんな上手ですね。でもみんな背番号10番なの(笑)。そりゃエースになりたいよね〜。
Seanにまたミニフットやりたいかどうか聞いてみたら「そうね〜」って。あら、それほどでもないわけ?でも家に帰ったら早速もらったテニスボールでジダンみたいなドリブルワーク(いわゆるシザーズってやつですね)を見せてくれましたぞ。キミ、なかなかやるじゃないの、ヘタクソだけどさ(笑)。今年度のスタージュはこれで終わりですが(夏休みは多分ず〜っと日本なので)次回も機会があればまた参加させてやろうかと思っているワタクシたちなのでありました。
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