Jean-Baptiste Astier de Villatteのアトリエ訪問

2019/07/25Bruxelles.Comments: 0

今回のブルターニュのプチヴァカンスの目的は古〜いビジネス絡みの友人であるJean-Baptiste Astier de Villatteのアトリエを訪ねるため。古〜いというのも遡ること2006年、Jean-BaptisteがまだCollection Regardというブランド名でやってた頃。ワタクシがお手伝いしてた友人Y氏の会社d’un à dix用の陶器コレクションをネットで探していて彼のコレクションを見つけたのが始まり。
それから13年、Jean-Baptisteはロワール地方はChinonからParis,そしてモロッコ経由で現在のQuimperから車で約30分ほどの海岸近くの街Treffiagatに落ち着いたのでありました。
以前からアトリエを是非見に来てくださいねと言われていたんですが、なにしろブルターニュは遠い。車で行っても電車で行っても大体同じくらい時間がかかる上、彼のアトリエのあるTreffiagatには（恐らく）車なしでは行くのは無理。となるとこれはPaulに運転手を頼むしかない。そうするとSeanも連れて行かないと、ということで結局何年も行けずじまいだったところ、今回Jean-Baptisteにワタクシのビジューの件で少々お世話になったのでこれはもう何をおいても行くしかないでしょうと言うことで満を持して今回の訪問と相成ったわけです。
さて、結構な田舎ではありますがあじさいがそこら中に咲いててなかなかプリティーな街というかヴィレッジにJean-Baptisteのアトリエ兼自宅が。そういえば、思い起こせば彼はいつも自宅とアトリエが一緒だったな〜と。
ワタクシ今回の訪問で何が一番楽しみだったかって言うと、そりゃもちろん彼のコレクションを直に見ることなのは勿論なんですが、彼の卓越した審美眼でセレクトされたオブジェや家具を設えたお宅拝見でして。なんというか彼のセンスがもうワタクシの好みにストレートでドンズバなんざんすよ・・・。
エントランスからしてこれだもの

このなんとも言えぬ青い色がたまらん・・・。
Jean-Baptisteはこのアトリエ兼自宅をご両親（お父上はAcadémie des beaux-artsのメンバーの高名なアーティスト、Pierre Carron氏）とシェアしている、というよりもご両親の別荘に間借りしておりまして、まあ普段ご両親はParisのBeaux-artsのインスティテュートにお住まいなのでこの広大なお屋敷（もと工場）はJean-BaptisteとパートナーのGrégoryがほぼ独り占めならぬ二人占めというわけ。いいなあ・・・。
Jean-Baptisteのアトリエへはこのエントランスからご両親の母屋を通り抜け美しい庭経由で向かうのだ。
こんなオブジェがお出迎え・・・

これはお父上の作品であろうか、はたまた真正アンティークであろうか・・・。
こちら母屋

ブルーの窓枠が素敵ざんす。
庭から入るとそこはアトリエ

ここで彼ら二人で一から手作りしているのである。現在窯はトライアル作品を作る小さな窯を入れて3台だそうな。かつては何十人もの職人さんが手分けして作ってたものですが、でも、なんとなくこうしてすべての工程を二人でせっせと手作りするのを楽しんでるみたいで、ちょっとホッといたしましたワタクシです。
さて、こちらはJean-Baptisteの居間

ああ素敵・・・。
あっちを見ても

こっちを見ても

さり気なくお父上の作品にこんなふうに瓜を飾っちゃうなんて反則ですわ。
キッチンもこれまた素敵

ああこんなキッチンでお料理したい・・・。
自分の手による作品とJean-Baptiste

さすがにちょっと老けたけど（笑）昔と全然変わってない。アーティストって老けないのかしらん。
Jean-Baptisteは料理が好きだそうで、この日も朝からワタクシ達のためにガトーを作ってくれたんですって

ガラスのコップの後ろに見えるのが彼の作ってくれたガトー・オ・ショコラ。これがやたら美味しいのだ。
勿論コーヒーカップやお皿は彼の作品。いいねえ、いつもこんな食器で食事できるなんて。
昔話に花が咲いて談笑のひととき。懐かしくて色々話が弾む。
Seanも人見知りを全くしないんで一緒にあれこれ話をして楽しそうでしたね。
とにかくこれだけの美しいものに囲まれてると現実逃避しちゃいそうでマズイですわ・・・。
あちこちにお父上の作品が架けられてますしね

古いピアノもオブジェとして使ってるとのこと（調律してないそうな）。ワタクシの大好物のglobe（ガラスのドーム）の中にはオブジェが・・・。もうね、傘立てすらもアートしてるように見えるの（笑）。
作品とアンティークがあまりにマッチしているんでどれがアートでどれがアンティークやら渾然一体状態

目の毒ざます・・・。
とにかく全てがElle DecoかVogueのリビングページかという素晴らしさでワタクシもうクラクラいたしました。
このセンスってのは培われるものでもあるんでしょうが、やっぱり持って生まれたものも多分にあると思うんでJean-Baptisteのそれはきっと家系なんでしょうね。彼は3人兄弟（一番下は女の子）の長男で全員陶器を手掛けているんだけど、恐らく彼がアーティストとしてお父上の血を一番濃く受け継いでるような気がいたします。
さて、お次はいよいよ彼のshowroomへ・・・。