日本語のレッスン
いや〜めっきり涼しくなっちゃって、ブリュッセル。
この気温の落差のせいなのかはたまたクラスに風邪っぴきがいてバイキンを四方八方に飛ばしてるのか(ええ、こちらではマスクというものは悪性ウイルスでも持ってない限りしないもの、ましてや咳くしゃみで口を抑えるなどもはや期待できるものでもなく)Seanが月曜日の夜から鼻水がじゅるじゅるの首が痛いの、と訴えるので2日間学校をお休みしました。しかしね、学校休んでたって熱がないからじっとしてるわけもなく、少々鼻水出てたって死ぬわけじゃ無し、今日からまた学校復帰いたしました。
ところで、ワタクシ日本語を教えたりすることがあったりするんですが、まあこれもリクエストがあればの話でして、オファーが来たら断る理由もないので時間さえ合えばオッケーと教えるわけです(一応文学部国文科卒業で日本語学についてはちゃんと学んでおります)。しかし、教える相手はベルギー人。これまでにも何人か教えたんですがね、ま〜続かないわ。もしかしたらたまたまワタクシの教えた相手がそれほど熱心じゃなかったのかもしれないが、アプローチは結構熱心だったりするので、もしかしたら教わってみて「ヤダちょっと難しいんじゃ?」と意気消沈しちゃったりするのか、はたまた経済状況の問題か(その辺は真剣ならそれなりにやりくりするであろう)サクッと止めちゃうんだ、これが。以前教えてたSpoken(ワタクシがたま〜に折り紙を教えたりしてるご近所の語学系スクール)に通ってる子供のママなんかは、長年日本語をどうしても習いたくてず〜っと教えてくれる人を探してた、見つかって本当にウレシイ💖などと言うもんだから、そうかそんなに日本語やりたかったのかいとこちらは思うわけですよ。で、個人レッスンしてたんだけど、まず経済的事情でちょっと続けられないと1回止めた(週1で日頃やってないから遅々として進まないんだけど、お金の事情なら仕方ない)。その後またしてもSpokenの生徒で母・娘・姪っ子の3人(3人でも家族だからレッスン料は一人分!ってどういうシステムよ、コレ。5人家族で全員来ても同じってこと?)を教えてたときに、この止めたママからどうしてもやりたいとメール。いやでも今同じ時間帯で教えてるから無理と言えばお宅でも良いから、とかなりヤル気を見せるんで、じゃあうちに来る?近いし、と言ってるうちに、母・娘・姪っ子のグループがまず娘が難しすぎてついていけないと一抜けて、更に姪っ子が落第しそうだから勉強しないとと一抜けたのをきっかけに、おミソで来てた母も止めると、結局時間が空くことになり、またしても一度止めた熱心なママを教えることに。しかし、再開したのはいいが、ドタキャンやら予定変更やらが何かと理由をつけて続くので不審に思ってたら、どうやら離婚して引っ越ししたらしく、更には娘の一人が拒食症で病院通いだというんで、結局子供の方が大事とまたしても止め。ま〜散々振り回されて、次また来てももうアンタには二度と教えませんわと誓ったワタクシです。
そしたらこの夏、春先からプチ広告を出しておいたのに2−3件問い合わせが来るようになり、その内大学院生だという兄ちゃんがやけに熱心で即刻レッスンを始めることに。
この兄ちゃん、Louven La Neuveの大学院でドイツ語学のマスターを取ってるらしく妙にアカデミックなんですね。最初にキミの目標は何かねと聞くと、ずっとじゃないけど日本で働いてみたいと言う。ほ〜日本で働きたいとな。じゃあ会話も日本人とそれなりにできるくらいにはならないとねえ。でもってこの兄ちゃん、日本語が読みたいと言う。あのさ、読むってことは結局漢字やらなにやら全部知ってないと読めないからさ、要は会話から何から全部やるってことだよね、と聞けば「まあでも、そんなに難しいのは読めなくても」ってオイ、いきなりハードル下げてどうする。などと、最初っからツッコミどころ満載の兄ちゃんではあったが、一応言語学の院生だけあって覚えはそこそこ良かったし、夏休みだけに週2でやってたので進度もそこそこ早かった。
ところがこの兄ちゃん、やたら知りたがりなんですわ。一つ引っかかるとどうしてどうしてこうなるのと来る(ユーミン調で♪)。納得出来ないと嫌なんだと。いや〜あのさ、会話を学ぶにはまずは頭を無にして入って来るままをこれはこういうもんだと憶えるのが近道だと思うんだけど。実際ワタクシもフランス語習ってる時は丸のまま覚えて文法はその後、みたいな感じでしたけどね。
ワタクシも教えるに当たっては色々と教授法を調べたりしてやってるわけで、あながち間違ったやり方を伝授してるわけじゃないと思うんですが、このお兄ちゃんはそれこそ自分のレベルは小学1年生くらいなのにいきなり中学1年生くらいの文法やら漢字の成り立ちやら果ては漢文まで引っ張り出して教えなきゃいけないような感じで、オイオイそれはちょっと初心者が会話を学ぶのとは違うでしょ?これだと大学で日本語学を習うような感じじゃね?と諭したところ、自分の言語の学び方はそうじゃないんだけど、と言いつつ渋々ワタクシのやり方でやるというところで同意しておりました。
ところが流石今時の兄ちゃん、一度ドタキャンをしたので、ちょっとこれは止めてよねと釘を刺しておいたところ、今週の月曜日レッスンが朝の10時になっていたのでワタクシ9時半に家を出ていつものcafé de la Presseに到着してみれば兄ちゃんの姿は見えず。たまたまこの日出掛けに焦って携帯を忘れてきちゃったので電話も出来ず、仕方なくcaféの外で待っておりました(幸いこの日はお天気良かった)。そしたらですね、待てど暮らせど来ないの。10時5分前にきっちり到着してたので10分、15分と待って来ないので20分待ったところで堪忍袋の緒が切れまして退散決定。小一時間ほどLouise方面でお買い物なぞして返ってくるときにトラムの乗り換えでまた同じ場所に戻ってきたのでcaféの中を覗いたけどやっぱり兄ちゃんはいない。ったく最近の若いもんは〜とムカつきながら家に帰って早速携帯を見てみれば前の晩の22:20に兄ちゃんからSMSでプロフェッショナルな理由で行けませんとのメッセージが入ってた。コラ!日曜日の夜10時にSMS送ってくるんじゃね〜!!!🌋高校生じゃあるまいし四六時中携帯なんて見てないの、オバサンは!🌋🌋🌋大体アポが朝10時で前の晩にキャンセルするってのはもはやドタキャンでしょうよ。大体ね、そんな外せないプロフェッショナルな用事が日曜日の夜10時に決まるわきゃないだろうが。そんなのもっと前に決まってて、おっといけない月曜朝にレッスンだった、ま、いっか今送っとけば♪なんてノリだったんでしょうよ。
でもね、ワタクシパソコンは結構遅くまで点けてたし(なにしろ夜なべしてるんでね)朝もギリギリまで見てたんですよ。だからメール送ってくれてたらワタクシもキャンセルを知ることだって出来たはず。頭にきたから、速攻で嫌味たっぷりに今日の経緯を説明し、ドタキャンはアカン、日本人は基本的には時間厳守だぜとメールを送ってやったらその日は何のリアクションもなし。そうかそういうことかいと思ってたら、メールがやっと送られてきて、「アナタのメソッドが僕には役に立たないから止めます」と来た。あ、そう、じゃあキミのメソッドって何。
他の理由としてレッスン代がかかる(それは個人レッスンだから了承済みなんじゃ?)ってのも理由の一つだと。でもね、ワタクシのレッスン代って1時間25ユーロなんざますよ。これは事前に調べたところどうやら語学の個人レッスンの相場の金額なのでごくフツー。中にはもっとふんだくる人だっておりますが、ワタクシは一応教員免許持ってないんで控えめに皆と同じで提示してるんですがね。で、この兄ちゃんは結局大学でグループで習えるクラスを取ることにすると。なんだ、大学にちゃんとあるんじゃないの。私が学校にそういうのないの?と聞いた時ないって言ってなかったっけ?
まあ、そんなこんなでまたしても振り回された挙句ボツになった日本語レッスン。いやはや、ベルギー人を当てにしちゃいけませんね、まったく。実を言うと、この日のレッスンに使うために(こそあどを勉強中だった)わざわざドナルド・トランプやらヒラリー・クリントン、更にゴルバチョフやらミッテラン、果ては安倍に麻生にと内外の政治家の顔写真をダウンロードして準備してたんですが、速攻で削除してやったわい。
なんとなく、この調子だと日本語教えるのもどう教えるかよりどう続けさせるかの方が重要になっちゃうような気がするワタクシなのである。
こちら、日本語教師のバイブル「みんなの日本語」
フランス語版もありまっせ
ワタクシ的にはフランス語版は本編より簡略化されてるような気がしますが、教えるなら両方持ってれば初心者にはこれでOKかと。でもこの兄ちゃんにはこれに添った教え方は気に入らなかったと。勝手にせ〜!(怒)
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まあ、こっちの若人ってああ言えばこう言うって感じで、レッスン中私がボードに一生懸命書いててもメモってないからそれを指摘すると、い〜やボクは結構ちゃんと書いてますけど、とノートをパラパラと繰ってみたり、メモしててもほとんどフランス語だったり、レッスン受けてるのに妙にエラそうだったり。いやはややりにくいですわ。
このお兄ちゃんのやり方って私そっくり。大して実力もないくせに
なんで、どうしてがひっかかってなかなか上達しないタイプwww
まぁ語学に限らず仏人(ベルギー人もかな?)のいい加減さって
日本人には想像の範囲ですらないから度肝抜かされますよね。それに
イラついた方が損を見るというか・・・まぁ未だにそういう事多々あり
な仏生活ですよ、とほほ。