折り紙で花火 – fireworks

折り紙で花火 – fireworks

いやはや昨日は疲れました・・・。
子どもたちのお相手って疲れますね・・・。日本が保育園不足だっていうその原因は保母さんの低賃金が理由の一つだということだそうですが、ちょっと安倍さんよ、彼女たちのお給料上げるべき!!これは大変なお仕事だと思いますわよ!ああ、つくづく学校の先生を尊敬してしまいますね・・・。(尊敬に値しない先生もいたりはしますが)あのカオスをまとめ上げる手腕と言うのはまさに忍耐と子供への愛しかないのではないかと。
実は昨日、ご近所の語学とアートのスクール、Spokenで朝は9時から10時半まで日本の神話を英語で説明&折り紙教室、そして10時半から1時まで折り紙のデモンストレーションとミニアトリエをやりましてね。最初はデモンストレーションとミニアトリエ部分だけだったのがここんちのディレクターから自分が教えている土曜日9時からの英語で神話を教えるクラスでその日不在の自分の代わりに日本の神話と折り紙を教えてくれないですかねとお願いがあり、今週土曜日からSeanの補習校がないので「あ、良いですよ〜」と軽くOKしてしまったのであった。いや、後で後悔しましたよ・・・。だってOKしてから英語でレクチャーだっていうことを聞いて、ちょっと〜ワタクシ英語で教えたことなんてないんですけど〜と困っちゃったんですね。でも今更嫌だとも言えず仕方ないのでなんとかしましたが、日本語やフランス語でならまだしも英語で子供5人相手にレクチャーってね・・・。一応古事記を調べたりしたものの、1回きりなので連続物は意味が無い。じゃあ何にしようかと考えて結局日本人ならほぼ誰でも知ってる因幡の白兎にしました。これなら簡単だし分かりやすいもんね。
で、朝、歩いて数秒のところにあるSpokenへ早めに出かけましてコピーとったりした後、早速クラスへ。
予定通り最初は因幡の白兎のレクチャーをしたわけですが、まあおこちゃま達なんでいきなり日本の神話語られてもね〜食いつき悪いわ。因幡の白兎のお話を「英語で」説明しつつ読んだ後でなんらかのディスカッションでも、と思ったんだけど肝心のおこちゃま達は「ねえねえ折り紙は〜?」と来たね。あらそうなの、キミたちそっちのほうがいいわけね。そんじゃあ仕方ないと用意しておいたPâques絡み(Pâquesにはウサギはつきもの)の折り方などを取り出して子どもたちに教えることに。こっからは英語はもうそっちのけでフランス語でいつもどおりに。
あ、ちなみにワタクシSeanの学校の毎週火曜日のお昼休みにparascolaire(パラスコレール・課外授業とでも言うんですかね)で折り紙教室をしておりまして、そこでは今8−9人の生徒相手に折り紙教えております。なんかね〜不本意ながら本業のビジューよりこっちのほうが賑わしくてそれはそれで良いんだけどちょっと複雑ですわ・・・(泣)。
てなわけでいつもどおりに出張Atelier Origami(ワタクシの折り紙教室の名前です)したわけですが、当然これが初めてのクラスなわけで(でも物事にはいつも初めの日があるのよね)一人を除いた全員がま〜できないのなんのってもう。常々思うことなんだけど、どうしてこっちの子どもたちって角と角をピシっと合わせてきっちり折ることが出来ないのかしらね。たま〜に几帳面な子がいたりするものの(でも6年生とかかなり年長)それは非常に稀なケース。折り紙ってきちんと折り目をつけないと出来上がりに大きく左右されるもんですがね。っていうかその前にちゃんと折れないと思うんだけど。でもってこれは折り紙教室の子どもたちにも言えることなんだけど、すぐ人に頼る。折図を与えても絶対見ようとしないし理解しようともしない。分かんなきゃやってもらえばいいじゃん、みたいな感じなのである。自分で努力してやってみるという気がないのだね。これって日本の子どもたちも同じなんだろうか。はるか昔のことだけど、ワタクシが子供だった頃、確か幼稚園ぐらいからみんなで折り紙折ってたし、千羽鶴なんて小学校では普通に作ってませんでしたっけ?そんな時多少不器用な子がいたりしたもののおしなべて皆フツーにきれいに折れてたように思いますが。だからこの惨憺たる状態の子どもたちを前に、これってアレかしら、日本人って生まれながらに手先の器用さみたいなものが刷り込まれてる民族なのかしら、などど真剣に考えてしまうワタクシです。
でもこれってこっちの教育にも問題があるんじゃないかと。実はベルギー(ヨーロッパはそうなのか?)の学校では美術や音楽、家庭科や技術のクラスはない。え?と思われるかもしれませんがないんです。日本だったら小学校からごく普通に授業があって(3年生くらいからですかね)中学、高校も当たり前のようにある美術系のクラス。それが、こっちの学校では一切なくて、この手のものは個人の範疇になるわけです。つまり音楽やりたきゃピアノ教室なりヴァイオリン教室なりに自分で行きなさい、絵が書きたかったら絵の先生のところに、みたいな感じなのです。勿論部活なんかないのでスポーツにしても個人でクラブに入るしかないと。だから皆が大体それなりにできるということはなくて、だからこそ突出した才能が芽生え花開くという図式になるんでしょうか。ま、一長一短だとは思うんだけど。
そんなことに思いを馳せつつ1時間半のクラスは終了。引き続き今度は折り紙のデモンストレーションとミニアトリエ。これがね〜そんなに集まるなんて全く期待してなくて、結構暇なんじゃないの〜?なんて舐めておりましたら、おっとどっこい後から後から子供やらその親御さんやらが参加しに来るんですわ。次から次へやってくる子どもたちは折り紙したいけど何が折りたいのかわかんな〜いというレベルなので、これまでに折り紙教室で折った中から簡単そうなのを選んで一緒に折りまくりましたよ・・・。しかしね、上で角と角をどうしてピシっと合わせられないのかという話、どうやらこれは親御さんも同じらしくてですね(笑)お母さん、アナタちょっと不器用が過ぎやしませんかと思わず口に出してしまいそうに、っていうかいえ、実際にやんわりと言っちゃいましたわ、ワタクシ。だってね、簡単な飛行機を折ってどうして斜めになるの(笑)。それってまっすぐに折れてないってことでしょうよ。しかも、どうしてワタシのは斜めになるの?とのたまうの。それ、アナタがまっすぐ折ってないだけなのよ(苦笑)。でもってお母さん自分の息子を前に折ってあげてるというね。がんばろうね、お母さん。
そんななかヤル気満々の女子2人がやって来た。おそらく中学生と思われるこの子たち、聞いてみれば折り紙は多少やったことがあるという。何がやりたいのと聞けば「時間がかかるヤツ!」って。オイオイ大丈夫なんですか?と思いつつ、そうかそう来るんならとっておきのを用意してあるのだよ。それはね、コレだ!

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人呼んでFireworks(花火)。
これはカリフォルニアにお住まいの日本人(だと思われる)Yami Yamauchi氏の1998年作のモジュラー折り紙(modular origami)です。前々から作りたいな〜と思ってたんですが時間がかかるという感想が書いてあるのを見てこれは子供相手には無理であろうと手を付けずにいたんですが、デモンストレーションなら目を引くしこれはもってこいなんじゃ?と早速作ってみました。
時間がかかるということだったんですが結局初めて作ったワタクシがやってみて30分位ですかね。要はユニットを一つ作れたら後は全部同じのを12個作るだけなので折る作業は非常に簡単。このユニット自体もシンプルなものです。問題はこれを合体するところ。これのキモは折り目をきっちりはっきり付けておくというこの一点に尽きるんじゃないかと。それがちゃんと出来てたら割りとサクッとできます。
これがとってもきれいで動かすとおお〜っとなります。
figure 1

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figure 2

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figure 3

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figure 4

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figure 5

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こう、でんぐり返ししながら最初のfigure 1に戻るというわけです。
これが一つの形から変形していくというなかなか画期的な作品なのである。花火とはよく名付けたもんですよね〜。言い得て妙なり。
これを考案したYami Yamauchi氏は男性の方で結構お年のように見受けられるんですが、どうやらこの手のモジュラー折り紙を得意とされているようですね。いや、素晴らしい。
ワタクシの作ったのは初めてだけに若干仕上がりに難アリですが、遠目から見ればなかなかよさ気なので良しとする。
で、これをこの女子2人にやってもらうことにしたのだが、それまで一緒にちまちまと簡単な折り紙を作っていたSeanと同じくらいの年の女の子がよせばいいのに私もやる!とやり始めたものの当然のことながらま〜できないの。ワタクシに作ってくれと迫ってくるものの、ワタクシはユニット一つできれば後は12個作るまで放置プレーできると思っていたので後で参加した男の子にも同様にやってもらっていたものの(この子はなかなか黙々と一人で作業をしてて同じくらいの歳なのにこの違いは一体何だと思ったり)この娘っ子はやって〜やって〜とせっつきまくりで親子3組を前に指導していたワタクシは非常に迷惑蒙りました。なにしろこの花火を作らせてる間にも後から後から折り紙作らせてくださ〜いとやってくる親子が引きも切らず、いや、忙しいのなんのって。結局なんとなく完成を見たのは女子のうちの一人だけでしたが、どうやら折り紙に開眼した模様で、いや、ワタクシのデモンストレーションも無駄ではなかったようだと胸をなでおろした次第です。
実はこのSpokenというスクールのPâquesのヴァカンス中のスタージュ(これはしょっちゅうあるヴァカンス中の働く親御さんたちのお助け的な子どもたちを預かってくれる休暇中の学校または教室のこと)で日本語をちょろっと+折り紙を教えることになっているので、このデモンストレーションはいわゆる客引き(笑)。でもこの子どもたちが来るか来ないかは別にしても興味を持ってくれたことは間違いないということで、ま、成功したんじゃないかな、と。しかしね、キミたち折り紙するんならもうちょっと正確さを身につけたほうが良いんじゃないかと思いますぜ。

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