透ける教会 – ‘Reading between the Lines’

透ける教会 – ‘Reading between the Lines’

なんだか秋らしい雰囲気になってきたな〜と思っていましたら、また今週から暑くなるらしいブリュッセル。
午前中は曇ってるんですが、お昼近くなってくるとやおら太陽がスカッと出てきて部屋の中に干しておいた洗濯物を待ってましたとばかり外へ出す主婦のワタクシです。
さて、日本から帰ってきて少し経った8月半ばのまだ猛暑とまでは行かないちょうど良いくらいの暑さ具合だったブリュッセルで、日本滞在中にくすぶってたSeanを連れだそうと出不精なPaulのお尻を叩いてお出かけいたしました。
めざすはDoorkijkkerkje。ってね〜どうやって発音するの、コレ(笑)。この長ったらしい単語からお分かりのようにこれはフラマン語。Paulにこれはどういう意味だねと聞けばdoorkijk(ドーケイクと発音するらしいがちゃんとした発音はほぼ不可能)は透けるという意味でkerkje(これはkerk – 教会にjeが付いて小さい教会という意味。ケルクと発音)はワタクシでも知っとります、教会。ってなわけでドーケイクケルク=透ける教会。これは勿論地名ではありませんで、Borgloon(ボルフローン)という村に透ける教会の形をしたオブジェが建っているらしいんですね。この透ける教会なるオブジェ、勿論ワタクシ存じませんで、こちらはごちそうをしていただいたSさんのFBを見て「おおこれはSeanを連れて行くのに持って来いだぜ!」とガシっと食いついたわけです。それにしても、こういう情報ってみなさんどこから仕入れてくるんだろうか、この手の観光情報にはやはり駐在員さんご家族ってのはジモティの我々と比べると遥かに貪欲ですね(「ベルギー、透ける教会」でググるとずらずら〜っと出てくる)。ベルギー人のPaulも聞いたこともなかったです。ま、そんなもんよね。
で、この透ける教会、畑のど真ん中にあるらしくGoogle mapで地図出してみると見事にまわりに何にもないのだ。それでもさすがGoogle、ちゃんと文面で経路は案内してくれるのでなんとか辿り着くことが出来ましたよ。ただ、ワタクシたちったらよせばいいのにGoogle mapの目的地に一番近い道をカーナビに入力して行っちまいまして、このフォルクスワーゲン(我が家の車はTigwan)のカーナビってよっぽど自信持ってるのかなんなのか高速の出口を3つばかし前に出るように指示しやがりましてね。方向的には間違ってはいないものの、何しろ畑の真ん中目指してるわけなのでGoogle mapの経路に載ってない道ばっかしで少々不安になりましたわ。このとき経路をちゃんとプリントアウトしておいた自分を思わず褒めたワタクシです。
不安になりつつもなんとか場所を見つけて(途中からDoorkijkkerkjeという標識が出てくるんだけど、例によって不親切なんだこれが)たどり着いたワタクシたち

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こんな標識が。
この標識の立ってる小道をてくてく行くと

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まわりは果樹園ととうもろこし畑が延々と。
Paulによるとこの地方はベルギー有数の果物の産地だそうで、この小道を挟んで左右はすべて洋なし、リンゴ、さくらんぼの果樹だらけなのであった。そう言えばここに来るまでの道にもジュースとか缶詰の工場があったな〜。
結構お散歩してる人たちがいるから一つや二つもいじゃったりするんじゃなかろうかと思うんですが、見張りしてる人は誰もいないの。のんびりしてるのね。そんな果樹園(というか畑というか)をとにかく進んでSeanがいい加減歩くのに飽きた頃にやっと到着

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ちゃんと3ヶ国語の説明のプレートもあるんです。
この透ける教会のオブジェ、2011年にベルギー人建築家のデュオGijs Van Vaerenbergh(発音不可能・笑)によって建てられたそうで10mの高さに100枚のスチールをこの地方独特の教会の形になるように積み重ねたもの。重さは少なくとも30トンはあるそうな。
このオブジェ、’Reading between the Lines’という名前が付いております。ふむ、行間を読む、ね。
しかし、ここからはまだオブジェは見えないのだ。ここから牛がモォ〜と放牧されてるところを左に見ながら更に行くと、見えてきた見えてきた

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おお、確かに透けてる。
しかし、行間を読むとは言い得て妙なり、ですね。この点々部分は句読点ってことかしら。
この日は祝日だったのでサイクリングしに来た人たちとかバイク野郎とかピクニックの家族連れとかで賑わっておりました。
じゃ、ちょいとぐるりと周ってみようか

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真ん中あたりが透けておりますね。
でもちょっと位置がずれると

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屋根までスケスケ。

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こちらは反対側。中にいる人が透けて見えます。
後ろに回ると

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ローアングルだと結構マットになるのね。

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林檎の木がパラパラとまわりに残してあるのはこの地方へのオマージュかしら。
これは中に入れる体感系オブジェなのでSeanは大喜び

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よじ登るのはNGよ。
スケスケ〜

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中にいると涼しいらしくちっとも外に出てこなくて困りましたが(笑)。
塔の部分を下から見るとこんな風

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この下でみなさん写真激写しておりましたが、この部分は暗いのでちゃんと写真を撮るのはなかなか難しいのだ。
中からは同じような形をした教会が遠くに

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この教会をモデルにしたのだろうか。
どうやら角度によってはこの教会がまさにスケスケになってこのオブジェと重なるポイントがあるらしい。ワタクシはそのポイントを探す根性がありませんで残念ながら写真はございませんが(笑)。
この日はお天気が良かったせいもあって後から後から訪れる人が絶えず、思いの外人気のスポットなのであった。いや、知らなかったな〜。Seanが想像以上に気に入ったみたいなので次は自転車持参で周辺のサイクリングもしてみようかなと思っております。

Doorkijkkerkje ’Reading between the Lines’ (Borgloon)

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