La Meuseで水遊び
ブリュッセルには川が流れていないのである。でも、あるにはあるんです。ただ汚染がひどかったらしく「臭いものには蓋をせよ」の言葉通り蓋をされちゃったのが1867年から1871年の話。川の名前はLa Senne(ラ・センヌ・・・って聞いてるとセーヌ川にソックリなんですけど)。ブリュッセル以外の場所ではちゃんと地上を普通に流れてるんですがね。1世紀以上経てば汚水もきれいになるんじゃなかろうかと思うんですが、都市計画が進んじゃった今となっては蓋を外すわけにも行かないんでしょうかね。そんなわけでブリュッセルには川はあるけど外からは見えないのである。その代わり運河はありますがね。
ベルギーには山はないですが川は結構沢山流れておりまして、その中でもWallonie地方ではLa Meuse(ラ・ムーズ)が一番大きい川でしょうか。多分日本ではこの川の周辺にあるお城巡りがツアーなんかでよく見るんじゃないかと思いますが、確かにPaulによればこの川沿い(Namur周辺部)にはお城がゴロゴロあるそうな。
このあたりは結構景観がキレイなのでプラプラと歩くにはもってこいなんだけど、我が家はNamurにPaulの親戚家族が住んでてもお宅に遊びに行くだけで散策はあまりしておりませんでした。だからLa Meuse周辺はワタクシはほぼノーマーク。
で、8月も終わりのある晴れた日、あまりに暑いのでSeanが海に行きたいと言い出した。しかしね、こんな暑い日に海なんかに出かけようものなら渋滞でうんざりするのは必至。じゃあ川なんてどうだいと調べてみたらなんとなく良さ気なスポットを発見。出不精のPaulに話を向けると渋々ながら重い腰を挙げてじゃあ、そっちの方へ行ってみるかとなった。
向かったのはNamurを越えた先にあるMarches-Les-Damesという絶壁がそそり立つ風光明媚な町。それにしてもMarches-Les-Damesなんて変わった名前だね(直訳すれば「ご婦人たちの階段」ってところでしょうか)。
でもね、この景色を見ればなんとなく分かるような
この絶壁ね。
Seanが水遊びをしたいと言うので川に降りられるポイントを探したんだけど、このあたりを知ってるPaulによれば船着き場みたいなのがあるという。で、車を駐めてちょっとお散歩でもしてみるかと歩き始めたらワタクシたちにはお馴染みのRavel(昔の鉄道後をサイクリングコースに再利用しているルート)で、向こうから自転車に乗ったお兄ちゃん登場。ちょっと聞いてみようと「あの〜すみませ〜ん、船着き場ってどこにあります?」と聞いてみると、彼が走ってきた方向を指して「多分あっちの方にあると思うよ〜」と。あ、そうなの。じゃちょっくら行ってみようとてくてく。しかし、どう見ても川岸におりられるようなところはなさそうで、まあでもそのうち何かあるんじゃないの?とのんびり進んでいけば、おおあったわ船着き場。でも向こう岸(コラ)。どうやら向こう岸だけ川岸に下りられるようになっているみたいでした。
ちなみにココ
Seanは「もうお家帰る?」などと不届き千万なことを口走っておりましたが(キミのために来たってのに)サクッと車に乗り込んで橋のあるところまで行って左折して〜の向こう岸に渡って〜ので船着き場を目指す我ら。
と、途中でPaulが速度を緩めたので何だどうしたんだと思えば、1930年代にどうやらこの絶壁で趣味の山歩きをしていたAlbert1世がここで転落死したそうで、その記念碑があるので走りつつ見せてくれました。
こんなのですが
これはMarches-Les-Damesのサイトから拝借しましたが、他にもチャペルというか祠というかその手のモニュメント的なものが絶壁の下にありました。どうやらこのAlbert1世の死には暗殺疑惑がまことしやかにささやかれているそうですが、ま〜こんな断崖絶壁を王様ともあろうものが登っちゃいかんよね。っていうか周りが止めなかったんだろうか。享年24歳と1ヶ月と15日だそうですが、若気の至りとはこのことよ・・・。
そんな悲劇の現場を過ぎてしばらく行ったところに船着き場が
なかなかキレイです。
ここの船着き場にはカヌーのクラブがあって大人や子供が数人カヌーを楽しんでおりました。
そんなカヌークラブの横でSeanは早速足を水につけてご満悦
Seanはニヤニヤしとりますが、ワタクシたちは今にドボンと行くんじゃないかとヒヤヒヤ(ちょっと韻を踏んでみました)。
足先付けてるだけじゃ物足りなくなったのか遂に水の中まで
ぬるっとしてるから滑るんじゃないかと・・・(汗)
しかし、これが冷たくてやたら気持ちが良いんだそうだ。でもって、魚がいっぱい泳いでおりまして触ってみたいSean先生
いや、危ないったらありゃしない。実はこういうとこって結構水深があるのだ(後で聞いたら3mくらいだって。いや危ないわ)。
こんな魚がいっぱいおります
細めの10−15cmくらいのがわらわら〜っといるんですが、なんていう魚なんだろうか。ま、雑魚でしょうが。
このままここにいるとエンドレスになりそうだったので移動を促してちょっと別の場所へ。
こちらの岸にもやっぱりRavelが
サイクリングしたらそりゃ気持ちよさそうな。
この船着き場にはセーヌ川でも見られるペニッシュが停まってて実際ここで生活してる人たちもそこそこいるみたいでしたね。
日が傾いてきたのでそろそろお暇しようかと車の方へ行くと、断崖に人が
ちょうどロッククライマーが登ってるところでした。
よくよく見ると彼以外にもパラパラとクライマーがいて、どうやらここはロッククライミングの人気スポットらしい。でも、皆さんちゃんと命綱付けておりますから安心して見ていられますが。
それにしてもここは気持ちよかったな〜。サイクリングも良さそう。こんな風に遊泳が出来るとは思いもよらず水着を持ってきてたらSeanももっと楽しかったに違いないとちょっと後悔いたしました。次来るときは海パン忘れずに(夏限定ね)!
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