raciste(人種差別主義者)の意味を子供に語る

raciste(人種差別主義者)の意味を子供に語る

13日の金曜日に起こったParisのテロ、なにやらキナ臭い、というか火の粉がベルギー方面に飛んできております。どうやらベルギーが犯行の拠点だったそうじゃないですか。これじゃ火の粉どころか火種だったというね。でもって実行犯の中の3兄弟のうちの一人がまだ逃げているらしいと。こ、怖いよ・・・。
ブリュッセルだって祈ってるのよ・・・

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(写真は拝借しました)
一日も早くテロリストを捕まえて欲しいです。こんなんじゃ安心して外も歩けない・・・。それにしてもテロの実行犯はイスラム系(たとえ国籍がフランスやベルギーだったとしても)なのでテロ行為がある度にイスラム系住民は非難の目で見られてしまってお気の毒というか・・・。イスラム系の人たちだってみんながみんな悪者じゃないのに。こうやって人種差別→発展して排斥運動などが起こるんでしょうね。
今回のテロがあって思い出したのが先週火曜日にあった一件。
実はワタクシ的には非常にショッキングな出来事だったので文章にするのはなんとなく傷口に塩を塗りこむような感じがして控えていたんですが、今回のことで人種差別という言葉や行為をどうやって子供に伝えたらいいんだろうかと考えさせられまして。
フランス語で人種差別主義者はraciste – ラシストといいます。英語だと最後のeがなくてレイシスト、ですね。この言葉、普段はよっぽどじゃないかぎり余り口にしない言葉だったりする。ヨーロッパは人種と宗教が入り混じっててむやみにこの言葉を口にしないというか若干タブー的な感じがあるのかも、と思ったり。
そんな言葉である「raciste」というのを子供が発するとなんというかかなりショックなんです。
で、先週の火曜日。いつも通りSeanを学校にお迎えに行った帰り道、ふとSeanが「ママ、今日ね、Maximがボクに‘ta maman est raciste’(お前の母ちゃん人種差別主義者)って言ったんだよ」と言った。ナヌ!?ワタクシがラシストとな?!これは聞き捨てならぬと「えっ、それってどういうこと?どうしてMaximはそんなことキミに言ったの?」と聞けば「うん、ボクも聞いたのどうしてって。そしたらね、Maximが‘Parce que ta maman est méchante’(だってお前の母ちゃんイジワルだから)だって。ボクね、ボクのママはイジワルじゃないよ!だからracisteじゃないよって言ったの」。なんと・・・。8歳の子供がracisteという単語を知ってるって言う事自体にも少々驚いたんですが、それ以上にその意味をイジワルだと認識しているというのはちょっとどうなんだと更にビックリいたしました。勿論Seanはracisteの意味は分かってないのでMaximに言われたとおりに「イジワル」という意味だと思ったみたいです。この手の言葉は子供同士で日常使う言葉じゃないし、当然学校でも小学3年生ではまだ教えてないと思うので、きっと家族の誰かが教えたんじゃないかと想像がつく。仕方がないのでSeanには「racisteっていうのはね、肌の色や考え方であの人が嫌いこの人が嫌いと言っちゃうことなの」と(あまりに簡単すぎますが彼に宗教やら民族やらを話すと難しくなっちゃうので仕方なく・・・)説明しました。Seanは果たして分かったのかどうなのかその辺りは余り深く追求しないことにはしたものの、イジワルという意味じゃないことだけはしっかり言い含めておきました。
夕方になってPaulが帰ってきたのでこれこれ云々と経緯を話したときに二人して「きっと幼稚園の年中組の時のクラス替えのいざこざをまだ根に持ってるんじゃないの」と。ま、ワタクシ、すぐに思い当たりましたが、このいざこざというのが、年長組に移る時のクラス替えでSeanのいたクラスの分け方に問題があって、Seanが行くクラスと他の残り3クラスのグループでは明らかに子供たちのセレクト(特に人種的な)に偏りがあったんですね。そこでワタクシがまず当時の仲の良いママ・パパ友グループに「これってどう思う?」的なメールを送ったところ、その中に例のMaximのママがおりまして(ワタクシは嫌だったのにPaulが仲間はずれにすると面倒なことになると送るよう無理強いした)彼女、こいつらは人種差別してるんだ!と憤った挙句ワタクシのメールをまさかのクラス全員、プラス事もあろうに担任の先生にまでにバラすという暴挙をしたわけです。これはもう明らかにPaulの見立て違いだったわけで(怒)確かに彼女は母白人のベルギー人、父コンゴ人のハーフで養子のMaximも黒人と白人のハーフ(の割にはかなり肌の色が濃いが)なので、出地や人種のことなどを言われると過剰に反応しちゃうのかもしれないが、3年以上も前のことを未だに根に持ってるのか〜と。全く蛇みたいに執念深い女だな!
ショックを受けたと同時に頭にも来たワタクシ、やはりこういうことは担任の先生に一言知らせておいたほうが良かろうと(あ、またこういうこと書くと「お前はモンペ – モンスターペアレント」って言われそうだけど違いますからね)先に書いたようなことを一筆手紙に書いて水曜日がお休みだったので翌木曜日にSeanに「このお手紙を先生に渡してね」と連絡帳に挟んで持って行ってもらった。
これがその手紙

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まあ、Sean談という形で(というかSeanに聞いたことなので事実かどうかは不明・汗)これこれこういうことがありましたので内容が内容だけにご確認を、ということを書いたわけです。
で、家に帰ったSeanにちゃんと先生に渡してくれた?と聞いたらプールに行く道すがら(道すがらかい!)MaximとSeanに先生がどうしてそういうことになったかを問いただしたらしい。ふ〜ん、道すがらに話し聞くわけね(それってどうよ)。Seanの話によると、先生にどうしてワタクシがracisteと言ったのかと聞かれたMaxim、こう答えたそうだ「2ème maternel(年中さん)の時の父兄懇談会の時にSeanのママがいじわるなことを言ったから」。あの〜ちょっと。父兄懇談会なんかワタクシ一度も出たことないんですけどね(いつもPaulが出てるの)。でもって親御さん達前にして差別的なことなど口が裂けたって言いませんわよ。まあそれ以前にMaximが懇談会を知るわけがないのでこれでワタクシが人種差別主義者=イジワル発言はMaximママが小さい頃から息子の頭に刷り込んだ結果ということがバレたわけだ。しかも3年以上も前のこと(しかもガセ・笑)を未だに事前の復習なしにスラスラと言えるってことは機会があるごとに母ちゃんが話してるってことよね。全くなんて親子なんだ。呆れましたわ・・・。こういう風だから3年生になる時のクラス替えでMaximとは同じクラスにしないで欲しいと前の担任の先生にお願いしたのにしっかり同じクラスにされて、本当にウンザリですわ。結局、MaximはSeanにゴメンナサイと言って(ワタクシに謝らんとイカンと思いますがね)収まったという話。心から悪いと思ったのかな〜と疑問。きっとMaximは謝らされたことをママに話しただろうし、またこれで逆恨みされちゃったりして、と嫌な気分ではある。
ま、これを機会にSeanにはMaximとは距離を置いて欲しいものだと思いましたです。
しかし、子供に教える言葉をどうやって選択するのかというのは難しいな〜と。racisteという言葉を本当に教えても良かったのかどうか。教えるのならちゃんと意味を説明しなければいけないと思うし、イジワルという簡単な言葉で済ませてしまっても良いのだろうかと思いましたね。ワタクシ的にはこのracisteという言葉は非常に重いと思う。だから安易に8歳の少年を前に口にしてはいけないんじゃないか。差別について話すのならもっと責任をもって話して欲しいし、できれば別の言葉を使って説明するべきなんじゃないかと。
ヨーロッパに住んでいると何かと人種差別(アラブ人やユダヤ人、更に黒人やアジア人も)について考えさせられることが多くて、つくづく日本ってそういう部分では平和だな〜と思うのであった・・・。

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