Le CorbusierのFondation Suisseを見学
さて、Viroflayに到着した翌日は何しようかねと考えて、森歩きする気満々でPaulはブーツを用意してきてたんだけど、どうやら今回PPは森歩きの気分ではないらしく、美術館関係が良いらしい。で、最初は森山大道の写真展(60年代の雑誌「provoke」から当時の学園紛争の頃の写真をフィーチャーした個展)をピガールのギャラリーに観に行こうかなんて話をしていたものの、どう考えてもこれはSeanには難しすぎるということで(ワタクシは興味あったんですけどね)却下に。じゃあどうするかどうするかと調べて、どうもPPはLe Corbusierの建築に興味があるらしく、近辺の未見のLe Corbusierの建築施設を調べまくったところ、予約なしでも観られるのがCité UniversitaireにあるFondation Suisseということで、Le Corbusier好きなワタクシは一も二もなくOKでして、おおじゃあそこ行ってみよ、そこ!ってなわけでサンドイッチをこさえてお出かけいたしました。
いや〜久しぶりだわ、RERのCité Universitaireの駅なんて。一昔前Parisは13区に住んでた頃、腰痛で専門医に診てもらうためにこの辺のキャビネに来たのよね〜(アナタは重いもの持っちゃいけない、屈んじゃダメ、つまり掃除アイロンがけNGの買い物で荷物持つのもNGと言われましたね。さすがに今はそうでもないけど)。などと感慨深げなワタクシではありましたが、肝心のCité Universitaireには学生でもないので足を踏み入れたこともなかったわけでして、言ってみればこれは初体験。確かにここの学生寮は有名な建築家が建てたものが多いと聞いていたので一度は観てみたいと思ってはおりましたが。
折しも、この日は来年度の新入生に対する案内のフォーラムが開催されていて若人やその親御さんやらで賑わっておりました。ちょっとお天気が悪くて寒かったので本館のホールのベンチで一休み。ここでお腹が空いて仕方がないというPaulと我慢はできるがパパが食べるならボクもちょっと食べたいという我が家の男子2名がここで腹ごなし(ったくPaulはさ〜子供じゃないんだから)。結局Fondation Suisseは午後は14時にしか開かないのでちょうど良かったんですけどね。
じゃそろそろ行くべか、とFondation Suisse方面へと。
いろんな個性あふれる学生寮を遠くから見て「あれはイギリス館じゃないの〜とかこれはメキシコ館〜」などと当てっこするのもまた楽し。
そんな中でどう見てもすぐに分かる日本館
ま、ね。丹下健三とかが作ったらもっと別の雰囲気にはなったんでしょうが。何しろ1920年ですからね。丹下健三まだティーンエージャーだし(笑)。
どうやらここは薩摩の実業家が資材を投じて建設したそうで正式名称はパリ国際大学都市日本館ー薩摩財団と言うそうな。確かに、そう書いてありましたわ。
小雨がぱらつく中をてくてくと若干迷いつつ歩いてやっと目指すFondation Suisse発見。
こちらがファサード
ううむ紛れもなくLe Corbusierだね。
これだとLe Corbusier特有のピロティが見えないんですが左右に広がる居住部分の1階が太めの脚で支えられていてちゃんとセオリーを守っております。
模型だと良くわかりますね
ね。
これは所謂施工碑ってやつですかね(礎とか書いてあるアレね)
スイスのシンボルってやっぱりカワイイ。でもこうなってると墓石に見えちゃったりするのね(苦笑)。
入館するのにはブザーを押して開けてもらいます。そのときに見学したい旨を告げるとハイハイどうぞと入れてもらえるという仕組み。一応入館料があってお一人様2ユーロ(子供は14歳までは無料)。維持費かなんかに使われるのかしらん。
見学できる部分は限られていて地上階のホールとサロン、そして1階(日本式2階)の105号室(とそこに至る廊下や階段ね)。
まずは階段
カラフルなLe Corbusierにしてはモノトーン。
ホール横にあるサロンへ入ると女学生が一人お勉強中
いいなあ、巨匠の壁画の前でお勉強。さぞかし勉強も捗ることであろうね。
サロンには有名家具がゾロゾロと
勿論女学生がお勉強中のテーブルやらスツールも。
しかしこの方はこっちのほうがイイらしい・・・
ベビーフット(笑)。
さすがにこれはLe Corbusier作ではない(あたりまえか)。だってユニフォームがしっかりフランスチームのブルーだもん。
一人でやってもつまんないとPaulを誘い込んでベビーフットに興ずる男子二人
女学生がお勉強してるってのに盛り上がっちゃって、案の定お静かにと注意されておりましたわ・・・。
ワタクシは家具に目が釘付け。
そこかしこにおいてあるサイドテーブル
これはカラフル。MarseilleのCité Radieuseにもあった人物像のシンボルがここにも。
長椅子もタイルで装飾されておりますね
ランプもいいわ〜。
この長椅子のバージョン違いは上階の踊り場にも
エクスポジションをやっていてLe Corbusierがインドに町おこしをまるごと行った時のドキュメントの写真が見学エリアのあちこちに。それにしても50年代にまるごと町を作っちゃうってスゴいね。時のネール首相の肝いりだったらしい。
ではお部屋を見学してみよう
左側の開いてるドアが105号室。
中は至ってシンプルで(誰も入居してないから当然)ベッドと机、椅子、作り付けの本棚。そしてクローゼットを兼ねた衝立の裏にはシャワールーム。
窓際のスタディコーナー
Seanが寝てこれだから、最近のでっかい子達には窮屈なんじゃないだろうか・・・。
一通り見学してまた階下へ。
階段とは違いエレベーター周りはカラフル
やっぱりカラーブロックがLe Corbusierって感じで良いわ〜。
このエレベーター横にある掲示板にここのお家賃一覧が貼ってありまして
Parisの賃貸事情を考えれば非常にリーズナブル。
だって2ヶ月以上6ヶ月で500ユーロ、6ヶ月以上は450ユーロですから。ここが何平米あるのかは知らないが(多分東京のワンルームマンションくらいじゃないか・つまり六畳間程度?)Le Corbusierデザインの部屋に住んで色々と完備されてるなら全然OKかと。
それにつけてもワタクシが妙に気に入ってしまったのはコレ
スナップの形した画鋲。
これをね〜。一つでもいいからちょろまかしたい欲望に駆られましてね〜。いえ、その欲望は打ち負かしたんですけど(笑)惜しむらくはこれが一体どこで買えるのか聞きそびれたことでしょうか。は〜めっちゃ可愛かったわ。
そんなわけで見学はつつがなく終了。Le Corbusierファンにはたった2ユーロで彼の仕事を堪能できるまたとない機会なのでParisの外れではありますが足を運ぶことを強くオススメいたしますよ。
Casa BrutusのLe Corbusier特集号
そのうち手に入れようかと。
Fontation Suisse
7, boulevard Jourdan 75014 Paris
tel: +33 (0)1 44 16 10 16
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