今度は迷子だ!@Liège
いやはや大変でした、木曜日のワタクシ・・・(前半の模様はコチラ)。こんなに爆走したのはウン十年生きてきた中でももしかしたら1位2位を争うほどのベストランだったのではないかと(それを争うのはやはり電車関係で数年前にParisのGare du Nordで目の前でThalysが発車したのを見送った時。ええ、乗り遅れました・涙)。しかし人間やればできるんですね。自分でもあの距離を5分以内で突っ走ったということが未だに信じられないです。しかし、あんだけ走ると口の中が血の味になるんですね。なんだか久しぶりに味わったこの感覚。そして足が重いの。今日は大分マシになりましたが。あ、そうそう、あの爆走のお陰かストレスのせいか体重が700グラムほど落ちましてね・・・。奥さん、これ、ダイエットに最適ですわよ(って誰もしたくないか)。
さて、遅刻確実の状態で目的地リエージュに到着したワタクシ。リエージュなんて生まれてこの方足を踏み入れたことなんてない地でして右も左もさっぱり分からない。なので、予めリエージュのconservatoire(音楽院ですね)で教鞭を執っていらっしゃるSeanのピアノの先生に一番良い電車の乗り方を伝授して頂いておきました。それは進行方向に向かって一番後ろの車両に乗り降りたらすぐの階段を降りる、と。これがワタクシ版リエージュの歩き方その一。ですから、伺った通り一番最後尾の車両に乗り(ゼイゼイしながらではあるものの)Liège-Guillemans駅に到着したらとにかく降りたすぐ前にある階段に一直線に向かったワタクシです。そう、見知らぬ場所では聞いた通りにする、これ鉄則。とりあえずここまではクリアしたワタクシ。
それにしてもなんだかこの駅、必要以上にやたら未来派なんですが
(写真は拝借しました。だって携帯忘れましたのでね♪)
どうよ、これ。宇宙船でも模しているのだろうか。こんなに駅をキレイにしたんだったらもっと電車の本数増やしたらどうなの、SNCB(ベルギー国鉄)さんよ。ええ、かなり根に持ってます、ワタクシ。
さて、カンヌ映画祭のmarches(カンヌ映画祭でスター達が映画の上映前に登って行く赤絨毯の貼ってあるアノ階段ですね)のような階段をタタタッと降りて地上に降り立ったものの、はてどちらへ・・・?携帯忘れちゃったので住所を確かめることが出来ないのがこの場合の最大のネックなのであった。でも事前に場所を調査した時にGoogle mapで駅を出たら駅前のrond point(ロン・ポワン – 英語ではround about – ラウンドアバウト。日本ではあまり見かけないですがこちらではどこにでもある円形交差点)があるってことと事務所の位置が駅を背にして左側にあったってことだけはしっかり覚えておりました。なんとなく目の前にあるのはロン・ポワンっぽい。よしっ、とりあえずここは左折。そして歩き始めましたがなんか不安。どうしてですって?ワタクシ自他ともに認める超方向音痴でして、たった一人で未知の場所で住所もわからないわ地図もないわじゃそりゃもう子供同然なんですの。おほほほほほ・・・・
ちょっと行ったところに地図があったので一応見てはみましたがね、これがまた肝心なところが汚れてよく見えないんだ(怒)。駅にあんだけお金かけられるんだったら周辺の地図くらい何とかしといてよね〜もう。
さて、ワタクシ版リエージュの歩き方その二。Job’in Designの受付の女性からもらっていた情報で事務所は駅から5分、ということとCarrefourの真ん前、という2点。こうなったらもうCarrefour一本勝負でワタクシは行くわっと決めた。てくてくと歩を進めていくもなんとなく行き交う人が少ないのよね。不安になってきたワタクシ、前からやって来た若人に聞いてみることに。とりあえずここの住人かどうかを確認「あの〜リエージュにお住いですか?」お住いだということで早速質問「この辺りにCarrefourあります?」「?」いきなり見知らぬアジア人女性にCarrefourどこだと聞かれれば少々引くよね(笑)。それでもこのお兄ちゃん、この前を真っすぐ行って橋(高架)を越えてしばらく行ったところにある、と教えてくれた。おおそうか、じゃあこっちで間違ってないわけね。でも線路越えちゃっても良いんだろうか。Google map見たときは線路なんか越えてなかったと思うけど。でもジモティの言うことだし間違いなかろうからこのまま行ってみようと更に言われたとおりに行くとなんか既に5分過ぎちゃってるような気がするんですが大丈夫なんでしょうか。それでも怯まず高架下を過ぎると目の前にどど〜んとCarrefourの看板が。よくあるアレですね、「Carrefour ほにゃらら店 〇〇〇mスグ!」みたいな。しかしね、この〇〇〇mが100m単位だったのでこれはちょっとどうよと思ったワタクシ、一旦引き返して高架下の交差点前にあるコンビニもどきに入って聞いてみることに。すみませ〜んと呼んでも誰も出てこないのでヤバそうだと思ってたらやっと出てきたのはインド系の女性。ふと見ると壁にINDIENの文字が。フランス語大丈夫かな〜と思いつつ「この辺りにCarrefourあります?」と問えば先ほどのお兄ちゃんと同じように高架下を過ぎて右に曲がって道なりに行くとあると言う。ホンマかいな。心配なので「この辺りにCarrefourって他にあるんですか?」と更に突っ込んで聞くと「ないない、Carrefour、そこだけね」って。親切に外まで出て指差し確認してくれた。そうか一つしかないんだったらそこに間違いないわね、と再び歩き始めたワタクシ。高架下をくぐりCarrefourの看板を前に右折して歩く。歩く。歩く・・・ってCarrefourどこよ!?住宅街なんですが?半べそ状態になって歩いてたら道なりに左折になったところにいきなりCarrefour出現!おお、これか!よしよしその前ってことは反対側ってことねと反対側の歩道を見てみるんだけどJob’inのジョの字もないんだこれが。そうこうしてるうちにCarrefour通り過ぎちゃったよ。もうダメ、ワタクシ限界ざます!角にあったファーマシーに涙目で入ったワタクシ「す、すみません、私リエージュ初めてで全く分からなくてどうやら道に迷ってしまったみたいなんです・・・」と言いつつとっさにカウンターにパソコンが置いてあるのを目ざとく見つけたワタクシ「Job’in Designというところを調べていただけますか」とリクエスト。自分でもどんだけ図々しいんだと思いつつ、藁をも掴む気持ちでお願いした所快くさくっと調べてくれた薬剤師の女性。あっという間に見つけ出した。やるわね、アナタ。住所を聞いてもさっぱり分かんないのでそれってどこでしょうと聞けば「オ〜ララ、アナタ本当に迷っちゃったのね。ここだと駅の方に戻るしかないわよ」と。え!マジですか!今いる場所からだと30分はかかるという話。30分って・・・。頭からサ〜っと血の気が引いていく音がしたような気が。時間を見ると既に10時半。10分どころか30分の遅刻、しかもまだこれから更に30分かかるというのに、一体どうするのよ。
ここで、ワタクシが一体どんだけ道に迷ったかというのをご説明いたしますね♡
こちらワタクシが行きたかった場所と親切な薬剤師さんのいる薬局の場所でございます
左側にある赤いカートのマークのCarrefour Market Liègeが薬局のある場所ですが、本来ワタクシがいるべき場所はその反対側の右の方Googleのお馴染みポイントマークのある川に近いあたり。でもって下の方の真ん中辺にある電車マークのが駅。ええ、ワタクシやっちゃいましたね。あはは。一体どうやったらこんだけ道を間違えられるんだって言う。地図見ると笑える、いや号泣もんですが、幸いにも手元には地図がなかった。だから知らない町に一人で来るの嫌だったのよ。もう嫌だぁぁぁ、方向音痴なんてぇぇぇぇぇ〜!
いや、負けちゃダメよ、なんとかするのよ。こんなリエージュくんだりに来て何もせずに帰るわけには行かないのよ!頑張れ、ワタクシ!と自らを鼓舞しつつ、よ〜しこうなったら旅の恥はかき捨てだ!とばかりにこの手際の良い薬剤師の女性に「実は携帯を持っていないのでお支払いしますから電話をかけて頂いてもよろしいでしょうか?」とお願いしてみた。するとどうでしょう、薬剤師さんったらおもむろにピッポッパッと番号をプッシュしたかと思ったら受話器を私に手渡してくれました。もう彼女が一瞬マリア様に見えましたわ・・・
(注)写真はイメージです。薬剤師さんはもっとケバかった・笑)
なかなか出ないのでイライラして待ってたらやっと電話口に女性の声が。カクカクシカジカでとこれまでの経緯をかいつまんで説明し道に迷ってどうにもこうにも行かなくなったが、現在電話をかけているところからは30分ぐらいらしいのでとにかく行ってもいいかと聞いてみると「それだとアナタ、説明会の半分以上を聞けないことになっちゃいますから次のアポを取ったほうが良いんじゃないですか」などとのたまうので「いいいいいえっ私はブリュッセルから来てるので何度も来れないんですよせっかく来たのに何もしないで帰ることなんて出来ませんからとにかく行きますいいですねっっっ」とまくしたてた。ついでに確認のために今いる場所はrue Laveuというところだが(薬剤師の女性がここはcartier Laveuよと教えてくれた)そこまでどのくらいかかるかと聞くとよく分からないという返事。なによアンタ使えないわね、ここんちの薬剤師さんの爪の垢でも飲んだらどうよ。頭にきたので(それでなくても既に神経衰弱ギリギリ状態のワタクシ)「Vous n’êtes pas tellement Liégeoise, en? (アナタ、大してリエジョワーズじゃないんじゃないの、え?」と嫌味を言ってやった。これはもうとにかく行くしかないということで薬剤師さんにお礼を言うと「電話代2.50ユーロ頂きます」って。チーン。あ、そうですか・・・。マリア様でもお代は請求するのね。でも非常に助かったのでさくっと2.50ユーロお支払いして小走りで元来た道を戻る。自らを「アンタってどんだけ方向音痴!ありえん!」と毒づきながら・・・(笑)。駅が近づいてきたところで唯一覚えてた道の名前rue Guillemansを見つけて左折。でもその先が全く分からない。道行く人の良さそうなおじさんに薬剤師さんに書いてもらった住所を見せて道を聞くこと2回、やっと住所の大通りに出た!しかしここでまた番地を偶数と奇数を間違えて大通りの真ん中思いっきり工事中でドロドロの所を2往復したワタクシ、セルフヴィンテージのグッチのブーツが泥まみれになりつつなんとかJob’inに到着・・・!確かにCarrefourの真ん前でしたわ。時間ですか?ハイ、11時です(爆)。
ブザーを押して建物内に入るとなんだか普通のアパート的な感じなんですが奥へ行くと先ほどの電話に出たと思しき女性が。そういやさっき嫌味かましたっけ、と一瞬頭をよぎったものの知らん、そんなことは構ってられん、と速攻で何もしないで帰るわけに行かないので説明会に参加させてくれと頼んでみると仕方なさそうに「入って最初のドアのところに入って遅れたことを説明してください」と言われた。おっ、てことは参加できるってことだね?言われた通りに入り口から入って最初のドアの部屋に入ると誰もいない。じゃあ誰かが来たらその人に説明すればいいのねとじ〜っと待つも一向に誰かが来る気配なし。仕方ないので外に出てさっきの受付の姉ちゃんがコピー取ってたので「あの〜誰も来ないんですけど?」と言うと呆れた表情で隣の部屋を指さして「最初のドアって言ったじゃないですか」って。ねえ、入って最初のってアンタ言ったよね?申し訳ないけどワタクシ15分以上待ちましたわよ。なんだよ〜オイ〜とギリギリしながら指定のドアを開けるとパワーポイントで説明中のやけに若いお姉さんが絶賛説明会の真っ最中。彼女の前には10人弱の参加者が。ここでまたカクカクシカジカと遅れた旨を説明し(一体何回説明したらいいんだよ・怒)どうやら涙目になっていたのか「おお、泣かないで(泣いてないけど)、もう殆ど終わりだけど後で簡単に説明するので心配しないで」と慰めていただきめでたく説明会に参加できたのでした。でもね、ワタクシが到着した時は既に最後の1節で10分くらいで終わっちまいました(笑)。でもワタクシ3年ほど前まで短期間ながら自営だったのでこの説明はあまり必要なかったんですね。でもどうしても参加しないといけないと言われたので渋々参加した、という次第でして。内容が90%近く聞けなくても苦しゅうないという感じです。その後20分ほどこのお姉さんと個人的にプロジェクトの話をすることが出来たのでワタクシとしては非常に得るところがあり、まさに災い転じて福となす。ああ良かった良かった。いや、良かったのか。その辺りは追求するのは止めに致します。情けなくなるので(泣)。
お姉さんとのお話も終わったので、電車に遅れちゃなんねえと駅に向かえば、あらホントだ5分だったわ。ワタクシってこの半日一体全体何やってたんだか・・・。思わずどっと疲れましたです。
疲れると甘いモノを体が欲するとよく言いますが、あれって本当ですね。時間も12時半を回ってこの時点でワタクシ決めておりました。Meertのモンブランを自分へのご褒美に買うと。あんだけ頑張ったんだからモンブランの一つや二つ(いや1個で十分ですがね)食べたって良かろう。てなわけでGare Centraleで途中下車し、Galerie St. Hubertへ。
Meertは前回行った後に改装したということなのでどれどれどうなったんだと見てみれば正面にあったケーキのカウンターが左側に変わっていた。そこは以前はゴーフルのカウンターだったんだけど主役のはずのゴーフルが奥の方に隠れて見えなくなっていて、もしやゴーフルは売れてないのか?という感じ。Meertといえばゴーフルなのに大丈夫なんだろうか。ケーキカウンターのあった場所にはレジがありそのまた後ろには何やら屏風的なものがある。おや、もしかしたらsalon de théでも始めるのかなと思い前回もサーヴィスしてくれたお兄ちゃんに聞けば案の定そうだという話。でも許可が云々かんぬん(Laduréeとおんなじね)というのでopenは恐らくPâquesのあたりかな〜というお話でした。そうかそうかじゃあ楽しみにしてるわとモンブランとマロンクリームのゴーフルをゲットして帰宅致しました。
時間は既に2時過ぎ。イソイソとモンブランを食す・・・
ああモンブラン・・・(と、ゴーフル)
結論から行きますとMeertのモンブラン、思ったよりアレでしたね・・・。ビジュアルが良かっただけに期待しすぎたというのもあるんですが、何よりもここんちのモンブランにはワタクシの天敵とも言えるメレンゲが仕込んであったのだ
しかも、事もあろうに避けるに避けられないマロンクリームの下に・・・。
これは反則でしょうよ。あ、でもMeertさんの名誉のために申しますがこのメレンゲ、非常に軽くてシュワっと溶けるタイプでしてワタクシでも無理なくいただくことは出来ました。そして中のクリームはムースみたいにフワフワのクリームで軽いことこの上なし。でも味に工夫がないというか。あ、クリームね、という感じでしょうか。マロンクリームはとっても美味しゅうございましたよ、でもね、後は可もなく不可もなくという感じで。なのでこれはど〜してももう一回食べたいという気持ちにはならないかも。でも体が甘みを欲していたのかあっという間に完食しました。むしろガッついたと言ってもいいほどの早さでスイーツ苦手なワタクシとしては驚きです。
ま、そんなわけで木曜日は終了致しました。でも終わってみれば予定通り済ますことも出来たしちゃんと得るところはあったわけでやっぱりワタクシ、神様に守られていたんだわ・・・と心底感謝しましたです。
ところで、Paul。ワタクシがGare du Midiで爆走してなんとか目的の電車に乗り込んだと聞いて「いや〜キミがトラムに乗った時点で僕は絶対間に合わなくて帰ってくると思ってたんだけど帰ってこなかったから乗れたんだと思ってびっくりしたよ」だと。さらに「あれで間に合ったんだったらGare Centraleで降ろせばよかったかもね」オイ、もっと前にそれを思い付いてくれ。
皆さん、神様は信じたほうがヨロシイですぞ。
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