話題の「花火」を文藝春秋9月号で読んでみた

話題の「花火」を文藝春秋9月号で読んでみた

ちょうど日本にいる間に芥川賞と直木賞の発表があって下馬評通り、というか世間の期待通り漫才コンビピースの片割れ又吉直樹の「火花」が二作同時受賞の一作として芥川賞を受賞しまして

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TVでも何度も放送されていたので「へ〜スゴいね〜芸人が芥川賞ね〜」なんて漠然と思っておりました。実はワタクシ本の虫なのであるが、天邪鬼なので芥川賞や直木賞受賞作ってのはほとんど読まないんである(海外の文学賞ではブッカー賞受賞作はいくつか読んだことあるけど、ゴンクール賞やらノーベル文学賞やらは読んだことがあまりない)。
そもそも芸人のピース又吉って誰?的な状態なので(ピース自体を知らないの)ワタクシ的にはふ〜んで終わりそうな感じなのであったが、彼が受賞した後で文藝春秋刊の単行本が飛ぶように売れ始めあれよあれよという間に200万部突破しちゃったというので、あらこれはちょっとすごいんじゃないかいと思い始めましてね・・・。そしたら芥川賞後恒例の文藝春秋に受賞作全文掲載号ってのが発売するというので単行本買うまでもないが文藝春秋だったら他の記事もあるしいっちょ買ってみるかと思っていたところ、いつもお買い物に行くアピタに入っている書店に発売前に行ったら「文藝春秋9月号予約受付中」と張り紙がしてあるのを発見。え、そんな予約しないと買えないくらいなんですか、とせっかくだからじゃあ予約しとくかどうせ買うつもりなんだし、とまんまと文藝春秋の策にハマったワタクシなのであった(笑)。
そして発売してしばらくして予約した文藝春秋9月号を買って帰ってきたんですが結局なんだかんだで日本にいる間には読まないままブリュッセルに戻ってきてしまった。そうこうしているうちにこの文藝春秋9月号もどんどん発行部数を伸ばして100万部超えだとか。なんかスゴいね〜火花効果

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昔から変わらぬ日本画風の表紙ですが。
昔からっていうのはワタクシの父がずっと購読しておりまして(今はしてない)家にはいつもこの小ぶりで分厚い文藝春秋がありまして、中・高・大学生の頃に「文藝春秋なんてなにやらお堅い雑誌なんだろうな」と思いつつ興味のあるところだけ読んでおりましたがこの硬派路線は今も変わらず、今回久しぶりに読んでみたらこれがまあ面白いの。きっとワタクシもこういうのが分かる年齢になったってことですね・・・(しみじみ)。すっかりハマって火花のことをすっかり忘れて終戦70周年記念企画やら日航機墜落30周年やら安倍批判的な記事やらをモリモリと読んでおりました。まあ今年の夏は色々と記念的なことが多々あったからってこともあったんだけど、いや、文藝春秋さすがの面白さでしたね。
で、それら記事をすべて読了した後で満を持しての火花。
感想から行くといや〜アレですね、芥川賞だからの純文学路線まっしぐらな感じにちょっと赤面しちゃいそうな正統派で、実際お笑い芸人だからこそのこのネタというのもあるんでしょうが、この純文学度はすごいねというところでしょうか。読書家だそうなのできっと色々研究したんだろうな〜と。選評で山田詠美がウェル・ダンって言ってべた褒めしてたけどそうでない選者も何人か。きっと詠美姐さんがグイグイとゴリ押ししたんじゃないのかな〜(笑)。しかし自前ネタでこれだけ話題になっちゃうと次回作はどうなるんだろう。超期待はずれにならなけりゃいいんですがね。
ピース又吉ってこんな人なんだね

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なんか芥川龍之介意識してないか(笑)。どうやらオシャレさんで通ってるらしい。
もう一作の方の「スクラップ・アンド・ビルド」は今読んでるところ。こっちは私小説風の趣(実体験ではないでしょうが)なんだろうか。この作者の羽田圭介をこの機会で初めて知ったけどいや若いのね。まだ途中だけどなかなか面白い。これを機会に文芸賞受賞作を敬遠しないで少し読んでみてもいいのかな〜という気にちょっとだけなったワタクシではある。

いまや泣く子も黙るベストセラーですな

でもやっぱり文藝春秋ってイイわ♡

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