海辺のカフカ

村上春樹の小説は好きな人とそうでない人と別れるところではないかと思うんですが、ワタクシは彼の小説、というよりは彼の訳した小説が好き。そもそもワタクシが村上春樹自身の小説を読むことになったのは彼が訳したレイモンド・カーヴァーを読んだから。なんというかミニマルなさらっとした感じがアメリカ的で、ショートストーリーの名手であるカーヴァーの小説にすごくフィットしていると思ったものです。それに彼がワタクシの大好きなサリンジャーを尊敬しているということもポイント高くて、これまでにも幾つか彼の作品を読んでみたものです。
しかし、近年、というか数年前から村上春樹が新作を出せば必ず社会現象的なベストセラーになるので、天邪鬼なワタクシはど〜もそういうマス受けするものに拒否反応しちゃうために、なかなか近年の彼の作品は読まずじまいにしておりました。
で、今年の夏休みのこと。ワタクシ同様(というかワタクシが似たんですが)本好きの父がワタクシと本談義を戦わせている時にたまたま村上春樹の小説について感想を述べていたのでおや、お父さんったら村上春樹なんてトレンディーな小説も読むのね、と感心していたところ彼の本棚に「海辺のカフカ」が並んでいるのを見つけた。なぜ海辺のカフカだったのかは確かめないままだったんだけど、ワタクシも未読だったので父の感想からしてあまり村上春樹を評価していない風に見えたのでワタクシがこれを抜いて来ちゃっても平気だろうとちゃっかり失敬してきてしまいました。
海辺のカフカ

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そして先日上下巻読み終えたところですが。
あらなんか面白いじゃないの。という感想でしょうか。
この小説もベストセラーになったので例によってワタクシはスルーしていたんですが、うん、これならイケる。これはアレですね、ファンタジー小説系とカテゴライズしても構わないのではと思うんですが、2つの独立したシチュエーションが交互に繰り返されて最後に交差するべくして交差するという構成で、あっちに行きこっちに行きとまあ落ち着きないといえば落ち着きがない展開ではあるものの、「おいおいこの後どうなっちゃうの」とページを繰る手が止まらなくなるという感じ。
あれこれ語っちゃうとネタバレになるので端折りますが、ワタクシ主人公のカフカくんのあまりの成熟ぶりに最近の15歳の少年ってこんなにませてるわけ?と我がSeanを見てなんとなくお尻のあたりがむず痒くなりました(Seanはまだ8歳ですがね・笑)。ふと村上少年が15歳の頃既にこんなだったのかしらと勘ぐったりね。
ワタクシ的にはもう一人の主役ナカタさんと途中から凸凹コンビを構成することになる星野青年のふれあいがすごく好きでした。星野くん、いいヤツだよな〜。
そんな風にして村上流ファンタジーの世界にまんまとハマってしまったワタクシ、結構な速さで読み終えてしまいましたが、これ、なかなか好きでした。なんというか初期の頃の村上春樹の作品を思わせるような奇想天外な展開が良かったというか。ちょっとギリシア悲劇風なところもツボでしたね(オイディプス王の引用が多用されていたり)。
この小説、かの蜷川幸雄の演出で二度舞台化されていて、先日の公演でも宮沢りえが大絶賛されたとか

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最近の宮沢りえはなんかザ・女優って感じになりましたね(って今更ですが、昔の娘っ子の頃の宮沢りえを知る世代からするとなんだか感慨深い)。
そういえば初演の2012年版の彼女の演った役は田中裕子だったそうですが、少女時代も田中裕子が演じたんでしょうかね。宮沢りえだったらまだ違和感がないんだけど田中裕子だと2012年とは言え少々年齢的にかなり無理があるような。ま、幻想の世界だからいいのか(笑)。
次に村上春樹の作品を読むのはいつだろう。一昔前のベストセラーなんかを掘り返してもいいかな〜と思ったり。

暗示的な表紙がいい感じの文庫上下巻

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