グルテンフリーのアメリカンクッキー(ズ)

グルテンフリーのアメリカンクッキー(ズ)

フランス語とはいかに頑なな言語であるかというのはここでも時々お話するのでありますが、フランス語程外来語を取り入れるのを拒んでいる言語もそうそうないんじゃないかと。そうは言っても最近はパソコンやらネットやらSNSの流通でかつて程は目くじら立てて英語をフランス語に入れるなんて!なんて言うのはもはや前世の遺物のような方々の話ではありますが。
それでも腐ってもフランス語、やっぱり外来語にはそれなりの対応をしているんだな〜と思うのが「s」の扱い。フランス語を勉強された方だったらご存知かと思うのですがフランス語の名詞の複数形のsは発音しないのが常。しかしですね、ここになぜか発音する単語があったりするのである。
それは、当然外来語、しかもアングロサクソン、つまり英語系の単語ですね。ワタクシ、これを耳にするにつけ、アンタ達どんだけ頑ななの、と思うのである。
で、その名詞とは。
cookies
皆さんご存知クッキー。ちなみにクッキーとはアメリカンイングリッシュでして、ブリティッシュだとビスケットです。
ワタクシ、最初にParisでこの単語を目にした時フランス語の他の名詞同様当然sは発音しないと思い「アン クッキー シルヴプレ (クッキー一つください)」と発音したんですが発音や文法を間違えるのを聞くとどうしても言い直したくなるフランス語圏の人達(ハイ、どんな人でも、つまり友達でも見知らぬ人でもまず確実にその場でさり気なく言い直して訂正しますね。間違ってるの許せないのかしら。日本人だとそのままスルーしたりすると思うんですが)「ハイ、クッキーね」と即刻訂正されました。こういう時って違うってあからさまに言わないんだけど答えるときに代名詞使わないで必ず同じ単語を直して使うので「おっと、訂正したな」と分かっちゃうんである。へ〜そうなのs発音するんだ〜とその時は一つ勉強になったわいと思ったものですが(何しろ当時はまだフランス語がそれほど上手じゃなかったので謙虚だったんですの・あ、今謙虚じゃないというわけでは)、ふとどうにもこうにも腑に落ちないことがあった。それはこの単語cookies、複数形は勿論s付いてるのは当たり前なんですが、どういうわけか単数形でもs付けっぱなしなんである。1個でもアン(1)クッキーズ。これってどういうことよ?後にPaulにこれは一体と聞いてみたんだけどフランス語圏の人間でもどうしてかはわからないとの答え。あっそう。アンタ使えないね。まあ、他の人間に聞いてもフランス語の教師でもない限り恐らく知らないんじゃないかと思うけど。
ちなみにこのcookies以外にも同じようにsを発音&表記してしまう名詞はありまして、それはchips。フランス語的発音ではシップ(船ではありませんぞ)。これも単数複数共にsが付いたままで発音もシップではなくシップスとsをしっかり発音します。
先に英語系の単語と書いたんですが、要するにこのs発音&表記問題はアメリカンイングリッシュの単語限定みたいです。chipsもブリティッシュ・イングリッシュだとcrisps – クリスプ(ス)なのでこれは明らかにアメリカンなわけで。つまりおフレンチさんはお隣のイギリスの英語はOKでも歴史の浅いアメリカの英語はしっかり区別いたしますわよ、というところなんでしょうかね。は〜フランス語って。
と、フランス語講座でございました。(この辺りの単語の違いはこちらを参考にされるとヨロシイかと)
で、今回のお題のグルテンフリーのアメリカンクッキー(ズ)。
実はワタクシ、同じビスケットでもアメリカンスタイルのしっとりしたでっかいカロリー満点のクッキーに目がないのである。勿論カリッとサクッとくるビスケットも好きですが(むしろ本来はこっちのほうが好み)時々美味しそうなクッキーズ(フランス語ですからね)をお店で見るとど〜も買いたくなってしまうのである。
さて昨日の午後、木曜日から風邪で寝込んでたPaulに遊んでもらえないので退屈していたSeanの気を紛らわそうとクッキーズ作りを提案してみたら「うんっっっ」と食いつき早かったので、そうかそうかじゃあ作ってみるかねクッキーズ。
アメリカンだけに当然カロリーが高くなるのでグルテンフリーで米粉、と行きたいところが分量が少々足りなさそうだったので、じゃあとそば粉に変更してみました

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そば粉だけに黒くなりますね。
お砂糖を少なめにしたので代わりにSean大好物のスペキュロースペーストで甘みをプラス。
一応参考にしたレシピがあったんですが、菜種油を大さじ2入れるとあったところ、スペキュロースペーストで代用すればいいじゃないかと思ったら、パッサパサでまとまらないんだこれが(結構盛大に入れたんだですがね)。仕方ないので水分補給で豆乳入れてやっと写真の状態に。
混ぜております

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楽しそうで何より。
ショコラも入れます

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ヴァレンタインデーにガトーショコラ作ってそのまま冷蔵庫の肥やしになっていたブロックショコラがここで登場。(使おうよ・汗)
レシピでは10−12個ということだったけど、タネの量からしてこれはかなり小粒になっちゃうと思いアメリカンなんだもん、でっかいので行ってみようとこのサイズで

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アメリカ〜ンなでっかいの4個。
180度のオーブンで12分焼く。
タネを舐めるのが大好きなSean、大喜びでお掃除中

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いや〜このあたり良いノリだったね〜キミ。
さ、できた

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なんか美味しそうじゃない?
実はベーキングパウダーを小匙半分と書いてあったんだけど、ベーキングパウダーが切れておりまして、まいっか重曹でも、と重曹を(適当にババっと)多めに投入したところ思いの外膨らみました。
じゃ試食行ってみよう♪
「ボク2枚食べるの〜!」と鼻息荒いSean。ウキウキと自分が作ったクッキーズを前にSean先生試食前

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んふっ♡
試食後

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なんかブルーになってないか?
眉間にしわ寄せてちびちびと食べるSean、そのココロは。
マズ・・・(爆)
なんだろうか、このまずさは。
そば粉のせい?ううむ、この味はそば粉の味とは違う。あ、もしやこれはBioな材料の中で唯一科学調味料的なモノ、重曹なのでは!?そうだ、間違いないわ。この苦いようななんとも言えない味覚・・・。やっぱりベーキングパウダーじゃないとダメね〜。反省。
勿論Sean先生1枚はなんとか食べたものの2枚目はギブ。Paulにおやつに学校へ持参してもらうことになりましたとさ。
みなさん、くれぐれも重曹の入れ過ぎには気を付けましょうね(笑)。次回作る時はちゃんとベーキングパウダーで。いや、もう入れなくてもいいかもな〜。

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